「捨てる!」技術
 |
人気ランキング : 22,634位
定価 : ¥ 714
販売元 : 宝島社
発売日 : 2000-04 |
モノを大切にするということは、日本人にとって美徳だった。その「悪習」が、モノが豊富な今でも幅をきかせている。モノが捨てられないのは、そのためだと著者は言う。 「収納すれば、片付きますよ」。収納術のそんな甘い言葉にだまされ続けてきた人に、「そうか、捨てるっていう方法があったのか!」と気づかせてくれるこの本。捨てるための考え方を10か条、そしてテクニックを10か条と、別章立てにして紹介している。1か条ずつ読みすすめると「なるほどな」と著者の術にハマってしまう。理論的に、それでいて誰もが身に覚えがある例を出しながら、わかりやすく説明している。最後の章では「捨て方」まで伝授してくれるのだ。古本屋までなら誰もが思いつく。フリーマーケットで出品するのも思いつくかもしれない。けれど、この本はインターネットオークションにまで言及している。 「捨てる」ということは、かならずしも「ゴミ」にすることではない。自分の不要品を他人の必需品としてリサイクルする。著者が言いたいのは、そういうことかもしれない。(つちだみき)
 |
この本には「技術」は書いてない |
タイトルのとおりに、捨てる技術が書いあると期待し、本書を読む人は失望するだろう。この本には、捨てる「技術」は殆ど書いてない。
第1章の「捨てるための考え方」は、それなりに面白い。共感はできないが、「ああ、そういう考え方の人もいるのか」と思った。
問題は本題である第2章のテクニック編である。「見ないで捨てる」「その場で捨てる」等のアドバイスは「技術」というには、あまりに稚拙すぎ、期待外れだった。野口悠紀雄氏の「押し出しファイリング法」や、ロゲルギストの「焼畑方式」などの目の覚めるような技法、あるいは本格的な技術論の展開を期待している方は、確実に失望するだろう。
私のオフィスも自宅もかなりきれいに片付いているが、それは、それなりの労力(自宅は主に妻の努力によるところが大きいが)をかけているからである。つまり、不要物と必要な物、との分別に時間と労力がかかるのだ。私はその工数を大幅に削減する新アイデアを期待して本書を読んだのだが、何ら役に立たなかった。本書は「”しまった”を恐れず、ひたすら、どんどん、捨てる事」を推奨している。そもそも、不要物と必要な物の分別を放棄している。
私は「捨てる技術」とは、不要物と必要な物の分別の効率化(時間・労力・誤り率の低減)の事だと思う。
本当に捨てる技術を求めている方には、野口悠紀雄氏の「超」整理法3(副題:とりあえず捨てる技術)にある、「バッファー」を用いた方法を推奨する。
 |
捨てるという整理方法 |
狭いところへ引っ越すならともかく、多少なりとも広いところへ引っ越す時でも、引越し荷物の山を見ると、良くもまあ、ここまで品物で溢れていたなと思うと同時に、新居にこれだけの品物が収納しきれるのかと不安になることがある。
要するに、我々が日常生活において、必要のないものを、矢鱈ととって置くために起きることだ。読み止しの本が堆く積まれているのは、「何時か読もう」と思っているからだが、「何時か読もう」と思って数ヶ月放ってある本は、「絶対に読まない」本であると、著者は喝破する。
このように、本書は現代生活を、「捨てる」という技術を身につけることによって、如何に快適に過ごすことができるかという、極めて明快な論旨で語るもので、ベストセラーにもなっているとのことだが、爽快な気分にもなれる。
著者によれば、野口由紀夫の「超整理法」でも、捨てられるものを、只、「整理する」という名目のもとに、溜め込んでいるに過ぎないという。確かに、古い資料だとか、雑誌などに、「何時か役立つ」情報が載っているから、取っておこうと思うのは間違いであり、こういうものは、どんどん捨ててかまわないという。万一、その情報が必要になれば、インターネットなどで、探せば良いというのだから、ユニークな発想のようだが、コロンブスの玉子かもしれない。
物に対する愛着とか、「もったいない」という考え方に現代人は囚われすぎているのかもしれない。
「ファイルにしまった書類は先ず見ることはない」という格言もある。一度、冷蔵庫や洋服ダンス、本棚などを、この「捨てる」という観点から整理してみたら、気分が大分すっきりするかもしれない。
 |
2つに分かれた |
捨てる派と捨てない派に分かれているが、著者の評論はさておいて、私には行動につながったので星5つ。
本を貯めたい気持ちはわかるが、辞書や資料などはいいが、小説などは、読み返すのはまれだと思う。なら、捨ててもいい。家はせまいし。
 |
下らない本でも時流に乗ればベストセラーになる事例の一つ |
売れていると本屋で平積みされるので、目に付いてつい買ってしまった。後悔もいいところである。
著者は「捨てる」ことに強迫観念でも持っているのではないかと思えるほど、捨てることに執着する。捨てることが自己目的化しているのである。捨ててしまって後悔したモノが著者にはないのだろうか。私にはある。最初は理解できなくとも、後から読み返すと理解できる本があるし、雑誌は復刻されることはありえない。
「一定量を超えたら捨てる」とかはともかく、「その場で捨てる」「目に付いたら捨てる」は調子に乗りすぎである。捨てるか手元に置くかという価値判断が必要なのに、そのノウハウがまったく書かれていないのが、この本のもっとも愚劣なところだろう。
捨てる技術なら、野口悠紀雄氏の「超整理法(2)」の方が数段ましである。
 |
捨てる技術=整理=仕事効率アップ |
4年ぶりに読みましたが、この本をまだ持っていたこと自体が「捨てる!」技術をまだ身に付けていないようです。
レビューでは賛否両論あるようですが、この手の本では参考になるところが2〜3箇所あれば、それで良いのではないでしょうか。私が特に気をつけているのは「とりあえず」「仮に」「いつか」の3点です。これに付いては自分が見透かされているようでした。この3点を気にするだけでも、随分と片付けられます。
捨て方として著者はかなり極端なことを言っていますが、「一定量を超えたら捨てる」「一定期間を過ぎたら捨てる」については私も実行しています。
著者はなんでもかんでも捨てろと言っているのではなく、捨てるきっかけを教えてくれています。捨てる判断をするのは本人であって、著者ではありません。
ただ、取り扱い説明書の処分は今でも著者の考えに賛同できません。取り扱い説明書は商品を処分するまで保管しなくてはいけないものです。メーカーに勤めていた私がそう思います。メーカーで短時間に解決できるとは限りません。
マーケッティングの匂いのするところもあり、営業に携わっている私には興味深い本でした。